前回の記事通り料金が安くなったり色々と夢のようなサービスに思えるおうちのでんわですが、、、
実際使ってみたり、ネットでの評判を見る限り色々とトラブルが起きたりもしてます。
ここでは良い事ばかりじゃない、おうちのでんわの困ったデメリットを紹介します。
目次
おうちのでんわの注意点とデメリット
電波状態や場所によっては使えないことも
電話回線のような有線ではなく、無線で通信するということは室内にアンテナを立てるようなものなので、場所によっては電波状態が悪くなったり圏外になる可能性もあります。
一応ユニットのランプ色で「良好・弱い・圏外」はわかるので、電波状況が悪い場合には色々置き場所を変えてみる必要があります。基本的にソフトバンク携帯の電波が入る場所ならOKなんですが、高層階や地下等なら使えない場合もあります。
また、無線電波である限りは電波干渉が起こる可能性もあるので、ホームセキュリティ等ある場合も注意する必要があります。あまり電話機本体に近い所にユニットを置くとノイズが入ることもあるので注意。(最初真横に置いたらノイズがすごかったです)
電話線口近くでなくても、どこにでも設置できるのはメリットなのですが、契約して設置してみないと使えるかわからないのはちょっとした賭けです。電波が悪く使えないという理由で解約(クーリングオフ)しようとしても、設置場所が悪いからという理由で応じてくれないというトラブルも起こっています。
工事不要で立ち合いの必要が無いのはメリットですが、NTTのように工事会社の人が自宅まで来て色々調べた上で設置してくれたりするわけではないので、使用できることが確認された上でサービスが始まるわけではないことに注意してください。
停電時に使えない
おうちのでんわユニットはコンセントから電源を取ってるので、停電になると一切使えなくなります。ちなみにNTTのアナログ回線だと、電話機から電源を取るタイプでも大抵は停電になっても使えるようになってます。
代わりに携帯など持ってればいい話ですが、固定電話しか連絡手段が無い場合は注意です。
大規模な障害に弱い
(※2018年12月6日追記)
停電以外でも、ソフトバンク自体に障害が起きた際に使えなくなることもあります。
2018年12月6日には、携帯が5時間程度すべて不通になるという大規模な障害が起こりました。
おうちのでんわ(Softbank Airも)はソフトバンク携帯と同じ電波を使用しているのでこういった際はおうちのでんわまで使えなくなります。しかも、復旧後もユニットを再起動しないと使えないままになってしまいます。
もしユニットの赤ランプが点灯していたら電源入れなおしすることで直ります。障害2日後くらいにも電話(0800-111-1820から)の自動音声案内がきました。
こういう案内はすぐしてほしいですけどね。。障害があったこと自体ネットでお知らせされただけですし、そのネットもSoftbank Air使ってたらわからなかったわけで。
便利な部分もありますが、通信系すべてを一社にまとめるとこういった際に通信機器がすべて使えないなんてことにもなるので注意が必要ですね。
ユニットの信頼性は?
ユニットという機械を挟む限り、これが故障したらどうなんの?とか、ソフトウェアアップデートもたまに行っているので、それが更新失敗したら?等々の不安が付きまといます。
保証期間は1年なのでこの間に自然故障した場合は無償交換してくれるということですが、そもそもが故障されると困るし、どうやって自然故障と判断するの?って話です。
まぁそれ言っちゃうと光回線のモデムもそうなんですが、どれくらい持つものなのかわからないのはちょっと不安になります。NTTのように工事に来て見てくれるわけでもありません。
その他の故障の場合は5,000円で交換対応してくれるそうです。せめて自然故障は分割支払いしてる間の3年は保証してよって思いますけどね。。
ユニットは買い取る必要がある
上記でお気づきかと思いますが、おうちのでんわユニットはレンタルでは無く買い取りとなります。
本体価格は16,740円(税込)とそこそこなお値段。こんなちゃっちいのがそんな高いの?って感じですが、一応割賦契約を36ヶ月結ぶことで月月割でソフトバンクが全額負担してくれるので、利用している間は実質0円となります。
月々の支払いが発生しないので忘れがちですが、割賦契約というのは要は3年縛りということなので、3年経たずに途中で解約したりすると残り代金を一括で支払う必要があります(8日以内に解約するなら無償)
例えば1年で解約すると2年分の代金11,160円が一括請求され、後には何の使い道も無いガラクタユニットだけが残るハメになります。
おうちのでんわは解約しても違約金は発生しません(※アナログ電話に戻す費用はかかります)が、このユニット代金が違約金代わりになってるってわけです。
知ってか知らずかここらへんちゃんと説明されないことも多いので注意。
そこまでお得にならないケースもある
月額500円と謳ってはいますが、これは「でんわまとめて割」に入ることが条件です。
「でんわまとめて割」とは、契約者がソフトバンク関連のサービスを利用していれば適用されるのですが、途中で携帯をドコモやauに変えたり、Softbank Airを解約したりすると月額料金は980円になってしまいます。
さらに意外な落とし穴が「番号通知」や「キャッチホン」などの有料オプションは有料のままなので、おうちのでんわにしたからといって安くなったりはしません。
(※現在このオプションについては2つ選んで月額780円という契約形態も登場しました。それでも高いですけど。。)
このオプションパックの適用にも「でんわまとめて割」に入る事が条件なので注意。
ソフトバンクサービスを利用していない、アナログ電話で使用していた各種オプションを継続したい場合は期待するほど安くはならない可能性もあるので注意してください。
しかしこれを機会にバカみたいに高くて使えないオプションを外すいい機会だとも思えますけどね。(キャッチホンとか今時誰が使うんだろう・・・)
実際は月額500円ではない
実際は540円(税込)です。500円ってのは税抜き価格です。
(※追記)消費税10%になったので今は550円、いや、ユニバーサルサービス料が2円かかるので実際は552円になります。
気になりませんか?個人的にこういうのちょっとイラっとします。
緊急電話の際は少し注意が必要
携帯ネットワークを使用することで心配な方も多いかと思われますが、おうちのでんわでも110や119への緊急通報は可能ですのでご安心ください。フリーダイヤル等もかけられますし、かけられる範囲はこれまでの固定電話と同じと思っていいです。
ただし注意したいのが緊急通報をした場合、警察や消防局側で表示される番号は通常の電話番号でなくIP電話番号になり、おおよその発信場所しか通知されません。(住所によってはおおよその発信場所すら通知されない)
普段からしょっちゅう緊急通報する人はそうそういないでしょうからどういうこと?と思われるかもしれませんが、通常固定電話(光電話含む)から緊急電話をかけると、登録されている住所・氏名・電話番号が相手側に通知されます。
また、回線保留・逆信機能という、かけた側が途中で電話を切ったとしてもずっと保留状態になり、逆に発信し直すことも可能という何気にすごい機能もあります。
これらは特に緊急時、通報者の気が動転してしまって間違った情報を伝えてしまったり、出動が遅れてしまったりすることを防ぐ意味でも重要な機能ですが。。
おうちのでんわではこの機能が使えず、おおよその場所しか通知されません。これは例えばマンションの一室なんかではどの部屋かわからないので非常に困ります。
なので電話番号を聞かれた際は03-の方でなく、相手側に表示されている070等から始まる番号を伝えないといけませんし、住所や名前もちゃんと伝えておく必要があります。
結構重要なことなので、ユニットには「緊急通報専用電話番号シール」っていう番号を記載したシール(下記画像右上)が同梱されています。わかりやすいところに貼っておくと共に家族にもちゃんと説明しておきましょう。
特に高齢者には「IP番号が云々~」なんて難しいことを伝えてもわからないと思うので、そういうもんだと言っておけばいいです。
まだサポートが不安
何気に一番心配なのがこれです。
何かあった時に頼りにするのがサポートセンターなんですが、まだ始まりたてのサービスであるためトラブルシューティングができておらず、扱う案件が長く複雑な歴史を持つ固定電話契約なだけにあまり詳細を理解していないフシがあります。
さらに名義人以外が代理で契約してあげよう、ネット回線もついでに一緒に契約しよう、なんてする際はトラブルが起こると色々と入り組んでかなりややこしくなる可能性もあります。
僕が申し込んだ際も、数日した頃に
「申し込み内容がおかしいから一旦中断します。とりあえずサポートに電話して。」
みたいなメッセージが急に届いたのでサポートに連絡したのですが、契約した時に電話回線名義人の名前(父)を書くべきところが自分の名前になっていた、、というのを修正するだけに各部署をたらい回しにされた挙句1時間くらいかかりました。
電話の待ち時間も長いし、変更されるべき内容が変更されて無かったりするし。。正直ソフトバンクのサポートにはいい印象がありません。
僕の場合光回線の名義変更と切り替えも絡んでいたため色々ややこしかったのもありますが、不安があればショップに出向いてショップ店員に確認してもらうのが確実かと。
まとめ
今のところ特に問題なく使えてはいますが、いくら安くなるとはいえこれまでの固定電話とは仕組みが異なりますので、トラブルになった際はかなりしんどい思いをするかもしれません。
まだサポート等もトラブルシューティングを行いながら改善している最中だと思いますので、特に不満が無ければむやみに飛びつく必要はないかと。
ネットでまだあまり情報が無いのも、みんな普通に使えてるからなのか、はたまたまだ普及段階だからなのかちょっとわかりません。
これから新規で固定電話を引きたい、自分が契約してる固定電話を切り替える、なんかであればいいサービスだと思いますが、例えば離れた実家の親の固定電話を換えてあげよう、なんてするのは結構リスクが高いのではないかと思います。
NTTアナログ回線の最大のメリットって高齢者だと特にそうですが信頼感だと思いますから。場合によっては余計なことすんなと家族トラブルに発展しかねません。
そこらへんお金と釣り合わせてどっちがタメになるかよくよく検討してみてください。
ちなみに前述通り、おうちのでんわを月額500円で利用するにはソフトバンク携帯かSoftbank光を使用していることが条件となりますので、もし光回線が無い場合は下記よりSoftbank光を導入してください。キャッシュバックもありますのでかなりお徳に光回線が引けます。
【SoftBank光キャンペーン】CB最短2ヵ月現金振込!簡単申請完了!オプション不要!
※ここからは余談です。読み飛ばしていただいても結構です。
NTTは固定電話回線を順次IP網に切り替えていく計画を立てています。つまりアナログ電話はそもそも2024年にはすべてメタルIP電話というものになります。
さらに上記発表前の2015年にNTTが発表している資料の中で、おうちのでんわと関連するような記述がありました。
併せて「固定電話」の提供方法等についてもできる限り効率的に提供できるように見直す。
(具体例)
自治体等からの要請により無電柱化(ケーブルの地中化)等を行うに当たって、メタルケーブルを再敷設せず、光や無線を使って提供
「固定電話」に求められてきた高い通話品質等(遅延条件等)を携帯電話並みに見直しする※「固定電話」の今後についてより引用
これつまり、新設や再工事する電話線はおうちのでんわと同じ無線にするってことですよね。
このNTTがやろうとしていることをソフトバンクが先に刈り取ろうとしているサービスがおうちのでんわなのではないでしょうか。
ちなみにNTTはIP網にまとめた後も固定電話の基本料金は据え置きにするそうです。
IP網に変わると言われてもネットリテラシー0の高齢者なんかには理解できないでしょうし、料金が変わるとなると色々説明する必要あるのが面倒なのはわかりますが、、仕組みはIP電話になるのに同じ料金取ると言うのは中々酷い話です(元々アナログが高すぎ)
つまり、知らないうちにおうちのでんわと同じ仕組みになるのに料金据え置きとなると、いよいよNTTの固定電話を使い続けるメリットは無くなりますので、どうせなら早めに切り替えておいた方がお得かもしれません。
ちなみにこの話を利用して「今後固定電話が使えなくなるけどこれ買えば安心」系の詐欺がボチボチ出てきてるようなので注意してください。結構な世帯数が絡む規模の話なのでこれからこれ系の詐欺や悪徳業者はもっと増えると思います。
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